羽毛の基礎講座
羽毛ふとんは国内の生産が始まる1970年代より普及しました。
当時は輸入商品で高価な物でしたが、現在は普及率も85%前後までになっています。


ご自分に合うものが睡眠の条件
羽毛、羊毛、綿わた、ポリエステルわた、絹わた等、それぞれにしっかりした特長がありますので、ご自分の睡眠に合うものをしっかり判断してお使いになることをおすすめします。

ここでは、羽毛ふとんに使用される羽毛(中身)について紹介します。
Q1:羽毛の特長は?
動物性の特質である、吸湿性・発散性を備えています。程度の差はそれぞれですが、羊毛わた、絹わたも同じです。
私たちが睡眠中に出す汗を吸収し、それを発散してくれます。手入れが届かない時も、さらりとした感触を保っているのはそのためです。
「ふんわりと軽い中で、保温性がある」ことが愛用される一番の理由だと思います。
※ただ、あまりに手入れを怠ると、問題も出ます。ご注意ください。

⇒詳しくはアレルギーとおふとんの話へ

Q2:羽毛はどこから(国)来るの?
羽毛のもとはダック(アヒル)、グース(ガチョウ)で、100%近くが輸入されています。
ダックの羽毛は中国・東南アジア・台湾・一部ヨーロッパが中心で、グースの羽毛はヨーロッパ各地、特に東欧圏が中心です。中国・カナダ等からも多く輸入されています。
もともとは、食用に飼育されていたわけで、羽毛は副産物を活用していることになります。従って、食材としている国から輸入されていると考えればいいことになります。
海外旅行でお分かりの様に、鳥肉といってもそれぞれの国、地域で利用される鳥の種類は様々です。日本ではアヒルやガチョウは、食用として活用されていませんね。ニワトリですね。

Q3:羽毛ふとんにいろいろな国のラベルが付いていますが?
これは羽毛を輸出した国や地域、または飼育された所と考えて下さい。原産地表示ラベルまたは産地ラベルといいます。ラベルの国や地域で採取された羽毛ということになります。
ただ、国名によって価格が決まっているわけではありません。鳥の品種・飼育環境・飼育期間などで羽毛の品質が異なってきます。このことが価格に影響します。

Q4:羽毛はどこの国のものがいいですか?
羽毛の基本的な特性・性能は国が違ったからといって変わるものではありません。羽毛の品質は、飼育環境・飼育期間・羽毛の採取方法などで様々に異なってきます。
一番大切なことは、羽毛の精製工程がしっかりしているかどうかです。ニオイ・ホコリ・不純物が不完全なままでは、いくら良質の羽毛といっても、いいものであるはずがありません。

Q5:ニワトリの羽根は使えないの?
ダック(アヒル)やグース(ガチョウ)は水鳥です。ニワトリは陸鳥です。食材としては好みの問題ですが、ふとんに利用する羽根は水鳥と陸鳥とでは特性が大きく異なります。その違いは様々ですが、水鳥は胸にダウンというふんわりしたわた毛を持っていますが、陸鳥にはありません。羽軸にも特質の違いがあり、ふとん用には不向きです。

Q6:ダックとグースの違いは?
ダックは水鳥のアヒル(家鴨)、グースはガチョウ(鵞鳥)です。
ダックは北京ダック、グースはフォアグラ(肝臓)として有名ですね。
羽毛の特性である吸湿性・発散性・保温性は同一レベルのものであれば、ダックもグースもほとんど同じです。
ダックの中でも、アイスランドを中心に北極圏に生息する野生の鴨のアイダーダックは、厳しい寒さから卵を守るため、自分の胸から羽毛をとり、巣の中に敷き詰めます。雛が巣立った後に採取される羽毛は希少性のある高価なものです。

Q7:フェザーとダウンは?
フェザーは羽根と言われる部分で鳥の背から脇にかけてあります。羽軸があり、両側に羽枝を出しています。スモールフェザーとラージフェザーがあり、ラージフェザーは枕や敷ふとん用に利用されます。
ダウンは胸にあります。柔らかくて、ふんわりして、しなやかな小枝を四方に広げていますが、絡まることもなく、固まることもありません。
不思議なものですね。羽毛ふとんがいつまでもふんわり、軽く、温かいのは、鳥さんからの恵みだと思いたいものです。

Q8:混合率とは?
フェザーとダウンの割合のことで、組成混合率、またはダウン率と言います。混合率が95%というのは、ダウンが95%でフェザーが5%で混合のものということになります。
ダウンとフェザーは空気の力を利用して機械で選別されまので、正確に選別するには限界があります。従って、ダウン100%というのは見かけませんね。手作業で一つ一つやれば別ですが、ふとんの実用性としては意味のない作業でしょう。
国内の協会の基準では、ダウン50%以上のものを羽毛ふとんダウン50%以下のものを羽根ふとんといいます。

Q9:ダウンボールとは?
ダウンの大きさを言います。鳥の品種・飼育環境・飼育期間でこの大きさが異なってきます。ダウンボールが大きいと、それだけカサが増し、ふんわり感は伝わりやすいものになります。

Q10:手摘み羽毛とは?
ハンドピックまたはハンドプラッキング羽毛ともいいます。
一般的に、生きている鳥から羽毛を手で抜き取るもので、季節の変化を考えながら行います。羽毛の傷みが少なく採取できるため、良質の物になります。
一方では、マシーンピックといって、鳥を食肉用に処理する工程で自動的に機械で採取することになります。

Q11:羽毛の仕上げはどの国でやっているの?
羽毛ふとん用として使うためには、しっかりした精製工程を通す必要があります。
@除塵 採取された羽毛にはホコリやゴミ、たくさんの不純物が含まれています。これを取り除く必要があります。
A洗浄 この作業は大切です。しっかりした洗いが行われていないと、後で臭いや細菌の発生にもなります。
B乾燥・冷却
C選別 羽毛の種類(ダウン・フェザーなど)を風を利用して選別します。
さて、これらの工程は、
@ 輸出国ですべてを済ませてくるもの。
A ある工程まで現地で処理し、あとは日本でやるもの。
B その国で採取された状態に近いもので輸入し、日本でやる。
等の方法がとられています。
どのやり方がベターということでなく、手抜きなく責任を持ってやられているかどうかの問題でしょう。

⇒前のページに戻る